田中 悠宇兵さん
インタビュー公開日:2019.07.09

地元企業への就職が叶い、
見学会でやりたい仕事を発見。
建築用の木材などの販売・製造・施工を行うテーオーフォレスト。ここで製造工として働いている田中悠宇兵さんは、函館出身。地元での就職を希望し、地場の企業として住宅販売や木材事業、小売店を展開するテーオーホールディングスに就職が決まりました。内定者として職場見学をしていた時に、木材事業部の仕事を見て、「面白そう」と思ったといいます。
「倉庫にある木材を、フォークリフトを使って運び出す作業を見て、大きな重機を扱う仕事も面白そうだと思い、木材事業部に希望を出しました」
最初の1年は関東で武者修行。
慣れない土地を車で回りました。
ところが、最初に配属になったのは埼玉支店の営業担当。工務店やハウスメーカーに対し、フローリングを販売する仕事でした。担当地域は埼玉県内と栃木県、茨城県。慣れない土地でカーナビを頼りに営業に回りました。
「人付き合いも得意ではなかったので、顧客と交渉したり連絡調整をしたりと、なかなか大変でしたね」
関東での武者修行を約1年間経験した後、函館の本社で新規事業を立ち上げるため、現在の部署への異動が決定。住宅の外壁に使われるセメント製のサイディングを、工場でカットする仕事を行うことになりました。
現場を計測してから材料をカット。
微差も許されない緻密な作業です。
一般的にはサイディングは建築現場で大工さんや職人さんがカットしますが、工場でカットすれば作業を効率化でき、現場での負担も軽くなります。このような事前加工は他社でもあまり行われておらず、日々実践の中で技術向上を図っています。
まず、壁の下地ができた段階で、現場に出向いて外壁を詳しく計測し、そのサイズに従ってサイディングをカットしていきます。外壁の角になる出隅(ですみ)も作ります。このサイズは微妙な違いもあってはいけないので、ズレがあれば現場で大工さんや職人さんが手直しします。
「現場で収める時に計測どおりにいかない場合もありますが、難しい現場ほどピッタリはまった時は気持ちがいいですね」
重く大きい材料の扱いは力仕事。
注意力や集中力も必要。
サイディングは20数キロもの重量があり、長さも2〜3メートルほどあります。
「こんなに重いものは持ったことがなかったので、最初のころは疲れも多く、毎日よく眠れました(笑)。長さもあって扱いが難しいですが、落とすと壊れてしまうので、運ぶ時には細心の注意を払います。この仕事は、危険なこともあるので注意力や集中力が必要。手先の器用さや体力もあった方がいいですね」
また、工場内は夏は暑く、冬は寒いという環境。特に北海道の冬は寒いので、材料をはり合わせる接着剤を乾燥させる時間は季節ごとに変わるので、細かく調整しているそうです。
新規事業は先輩とともに試行錯誤。
一人前になるため奮闘中!
同じ部署の上司や先輩は3人。20代後半から40代で、田中さんは一番の若手です。
「職場の雰囲気は和気あいあいとしています。それまでは全員が別の会社で働いていたのですが、この新規事業ために集まってきて、一緒に試行錯誤しながら作り上げています」
作業全体を深く理解するためには建築の知識も必要ですが、そういった面では、埼玉支店でフローリングの営業をしていた時に建築図面を見ていたことも役立っているとか。
今はまだ自身は未熟だと言い、「技術を身につけて、早く一人前になりたい」と意気込む田中さん。「ものづくりの仕事は大変なこともありますが、出来上がった時には達成感を味わえますよ!」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

私は、特にこだわりを持たずに就職先を考えましたが、学生時代から得意分野を持っていた方が、仕事を選ぶ上で役立ちますよ!

株式会社テーオーフォレスト
木材事業部

函館に本社を置き全国に支店を持ち、地域に根ざした営業活動を展開。公共施設などで使われる無垢材のフローリングの製造・施工を行っています。

住所
北海道函館市港町3丁目18-13
TEL
0138-45-8001
URL
https://www.to-mokuzai.com

お仕事データ

工場内で製品を生産。
製造工
製造工とは
さまざまな製品の加工や組み立てなど、
ものづくりに欠かせない作業を担当。

製造工は、家電などの機械製品や自動車製品、パソコン、電子機器、住宅用資材、紙、プラスチック用品などを手がける仕事。主に工場のライン作業によって各パーツを加工したり、部品を組み立てたり、さまざまな工程を経て一つの製品を完成させます。また、製品の最終検査や梱包・出荷を担うことも。いずれの作業もものづくりの世界には欠かすことができない一方、未経験者にも門戸を開く企業が多いことからチャレンジしやすい仕事です。

製造工に向いてる人って?
「ものづくりが好き」で、
根気強さと注意深さを持っている人。

製造工には「ものづくりが好き」という気持ちが欠かせません。作業自体は決められたマニュアルやルールに沿うケースが多いことから、同じ作業をコツコツと続けられる根気強さも必要です。また、機械で加工した部品に不良がないかチェックしたり、製品の最終検査をしたりすることもあるため、注意深いタイプの人も向いているでしょう。

製造工なるためには

製造工になるために必要な資格はありません。多くの場合、工業系の高校や専門学校、短大・大学を卒業後、製造工場を持つ会社に就職するのが一般的です。知識やスキルは入社後の教育・研修によって身につけられるため、未経験からでも挑戦しやすい仕事といえるでしょう。職場や手がける製品によっては、後々「フォークリフト」や「玉掛け」などの資格取得をすすめられることがあります。

ワンポイントアドバイス
マルチスキルを持った製造工が
今後のカギを握る存在に!?

これまでの製造工は、一人が一つの持ち場だけを担当するケースが一般的でした。けれど、ここ最近は複数台の機械を操作できたり、多くの作業や工程を担える技術を身につけたり、マルチスキルを習得させる企業が増えているようです。そうすることで皆で仕事を分散して業務量を平準化できる他、チームワークや組織の柔軟性が高まるといわれています。今後はマルチスキルを持った製造工が会社のカギを握りそうです。