伊藤 義斗さん
インタビュー公開日:2017.09.04

授業の一環でこの町を知り
好きになったのがきっかけ。
伊藤さんは北海道教育大学のご出身。その大学の授業で⻑沼町での現地学習の機会があったとか。その最中に気づいたのは、長沼町は町民のためのイベントや講座がとても充実しているということ。
「伝統あるお祭りやスポーツ大会はもちろん、5月~9月に月1回開催される商店街での露店やゲーム・大道芸など、個性的で趣向をこらした催しが目白押しで、いつも町全体が活気にあふれているんです」
こうした機運に魅力を感じるのか、道外から移住される方も多く、ユニークな飲食店づくりや独創的なアート活動に取り組む方々も。こんな町で暮らしたらさぞかし楽しいのでは…そんなワクワクするような思いから、伊藤さんは長沼町の職員になろうと考えたのです。
税務住民課から社会教育課へ。
講座やイベントを開催中。
町の職員といっても部署も仕事内容もさまざま。伊藤さんは当初の2年間、税務住民課というところに在籍し、税金の計算や住民への通知作業などを担当していました。
「現在の社会教育課に異動になってからおよそ3年です。この課の役割は簡単に言うと、『学校』以外の場で学びの場を提供すること。長沼町の場合は、主に子ども向け・高齢者向け・芸術という大きく3つのジャンルで、講座やイベントを開催しています」
町民の笑顔がモチベーション。
「町のために」という思いで。
社会教育課の学びの提供とは、例えば子ども向けには体育館での集団遊びや野外炊飯。高齢者向けには交通安全講座や健康に関する講座。芸術では市民を招いてのコンサートや写真展など。
「大変なこともありますが、子どもたちの笑顔や住民の方々の満足気な表情を見ると、心底報われる気がします。税務の時とは仕事内容こそ違いますが、町のため・町民のためという点では全く変わりません」
いかに情報収集して
町の人を知るかが重要!
社会教育課に配属されてから、改めて長沼町のことをより深く勉強するようになったと伊藤さん。
「町民のニーズに合った『学びの場』を提供するためには、町にどんな人がいて、どんなことに興味を持っているかということをまず知るのが大切です。情報収集のチャンスはどこに転がっているかわからないので、とにかく学校や人が集まる場など、町の色んな場所に出向いてます」
時には、会社や集いの場に飛び込み訪問をすることも。お陰で町民は知り合いだらけ…と笑います。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

町の人が笑顔になることで自分も笑顔になれたり、地域の人たちと一緒に成長できるのがこの仕事の楽しいところです。地味な業務も多いのですが、地域住民の支えになっていると思うとやりがいもありますよ!

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
スケジュールを管理する手帳
イベントや、イベントにまつわる打ち合わせなどでスケジュールはほぼ埋まっています。色んな場所で色んな人と打ち合わせ等があるので手帳は必需品。これがないと何もできません(笑)。

お仕事データ

より良い暮らしのために
市町村役場職員
市町村役場職員とは
地域住民の暮らしに密着し、
行政サービスを提供。

市町村役場の職員は、警察官や消防士、教員と同じいわゆる地方公務員。地域住民の生活に密着した基礎的な行政サービスを担います。例えば、戸籍住民登録や各種諸証明の発行などの手続き、上下水道の整備、公園や緑地の整備、各種施設の運営管理など業務の幅は多彩です。一般的に「事務職」と「技術職」に分かれています。

市町村役場職員に向いてる人って?
「そのマチが好き」という気持ちがある。

丁寧で親しみやすい態度が好感を得るためのポイント。多くの自治体が厳しい財政状況にある今、市町村役場の職員はコストをかけることに対して地域住民にどんなメリットをもたらすのかを考え、住民サービスや施策を検討する必要があります。もちろん、「そのマチが好き」という気持ちは大前提です。

市町村役場職員になるためには

各自治体の採用試験を受験します。内容は市町村や受験職種によって異なりますが、事務職の場合、特に資格は必要なく、法律や一般常識などの筆記試験と、作文や面接などが行われるのが一般的。技術職は保健師や土木分野など、該当する資格や技能、専門的知識を問われることもあります。

※受験資格も各自治体で異なるため、詳しくは市町村のホームページをご確認ください。

ワンポイントアドバイス
幅広い仕事を経験。

市町村役場の事務職は、3~4年ほどのスパンで異動するケースがほとんど。それまでと全く畑違いの課で働くことは苦労も多い分、幅広い知識と経験が身につくこともメリットです。市町村役場の中の仕事を一通り覚えて、行政全体の流れを把握できて一人前と言われています。