良知 武さん
インタビュー公開日:2020.03.17

手順の効率化でサービス向上を図り、
働きやすい環境づくりにも取り組む。
厨房内の食器の配置や、食材をストックする場所をちょっと変えるだけで、サービス向上につながる。そう話すのは、アイチフーズが運営する「定食屋ジンベイ菊水元町店」の良知武店長。豊富な種類の定食と持ち帰りのお弁当という、ハイブリッドな店舗です。
「ほんの少し手順を効率化しただけでも料理をお出しするスピードを上げることができるんです。『しまう場所は使う場所』を基本にベテランのパート・アルバイトスタッフと相談しながら少しずつ取り組んでいるところです」
2009年にアルバイトとして入社した良知さん。2カ月後には正社員となり、4年目、弁当店「ベントス東苗穂店」への配属と同時に店長へと昇格。これまで5店舗の店長を経験し、2020年1月に現在の店舗へと異動してきました。
「スタッフに気持ちよく、長く活躍してもらえる環境づくりにも取り組んでいます。それが接客サービスや料理のクオリティをさらにアップさせることにつながると信じています」
アルバイト経験を通して飲食に興味。
未経験の業態だった弁当店に注目!
アルバイトでさまざまな仕事を経験してきたという良知さん。ファミリーレストランなどで働くうちに、飲食業に興味を抱くようになったことが、今の仕事へとたどり着くきっかけとなりました。
「料理をつくっていたこともあり、そこにも楽しさを感じていましたが、弁当店というのは初めて。求人情報を見て、『おもしろそう!』と目が止まりました」
30歳を目前にして、そろそろ落ち着きたいと考えたことも、同社への入社を決めたきっかけなのだと打ち明けてくれました。未経験の業態でしたが、アルバイトで多様な世界をのぞいてきた良知さんにとっては、不安はなかったそうです。
「現場で一つひとつ仕事を覚えていきましたが、上司や先輩にしっかりと教えていただき、引っ張り上げてもらえた感じです。そんな、周りの人のお陰で今日まで続けてくることができたと感謝しています」
メニューや盛り付けについては、隅々まで目を凝らし、料理の品質を上げていくことを今は目標の一つにしています。
現場のリーダーとなる人材を育てながら
スタッフと一緒に店をつくっていきたい。
「私が配属になる前から、この店はアンケートなどでお客様から料理の味やサービスについて高評価をいただいています。そのお客様の期待に応えながらさらにジンベイ・ベントスのファンを増やしていくことも私の役割だと思っています」
ベテランのパート・アルバイトには現場の業務だけでなく食材・資材の発注、在庫管理、品質管理といった店舗運営に関する業務も任せられるよう、スキルアップできる環境づくりも進めたいと話しています。
「より主体的に関わることで、さらにやりがいを持ってもらえればうれしいですね。店長としての姿勢を見せながら、現場のリーダーとなる人材を育てていければ、さらに店としての魅力が高められるのではないかと思っているんです」
一緒に店をつくっていく。そんな感覚を大切にしたいのだそうです。
風土も業態も異なる店を担うなかで
店長として大切な視点を学んだ日々。
「ベントス」「定食屋ジンベイ」の店長を経験し、その後、良知さんは3年ほど八戸市(青森県)のフードコートにあったそば・カレーの店「はまなす」の店長を任されていました。
「現在はキッチンにいることが多いのですが、八戸では、お客様と直接、コミュニケーションを図る機会が多く、弁当店とはまた違った接客を学ぶことができました」
定食店でもある今の職場では、その経験が役立っているのだと良知さん。当時は、ライバルのそば屋に出かけて人気メニューを食べつつ、提供されるまでの時間、メニューの種類や席数、ピークタイムの混み具合などを視察していたそうです。
「風土も業態も異なるなかで、他店の情報を参考にしながら戦略を考えるといった、店長として大切な視点も学ぶことができたと感じています」
チャンスがあれば、ちょっとした贅沢な和風御膳などのメニュー開発にも取り組んでみたいと話しています。
新店舗の立ち上げに関わることが夢。
経験を生かし、繁盛店をつくりたい。
お客様が入りやすく、安心して過ごせる店。そのために『感じのよさ』を大切にしたいのだと良知さんは話しています。
「メニューの豊富さ、バリエーションの多さが当店のセールスポイントですが、中には高齢の方は迷う方もいてなかなか決められないという姿も目にします。そんな時には、お好みを聞きながらご提案するなど、丁寧にサポートしています」
様子を見極めながら、一人ひとりのお客様に合わせたサービスを心掛けているのだそうです。
また、新しい店舗を一から立ち上げ、運営してみたいというのが、良知さんの夢なのだとか。
「これまでの店長としての経験をもとに全体を切り盛りし、繁盛店をつくってみたいですね」
そう言ったかと思うと、次の瞬間にはもう、厨房に行ってスタッフに指示を出している良知さんです。
シゴトのフカボリ
定食屋店長の一日
11:00
出勤、店内チェック後、キッチンで調理
14:00
昼食・休憩
15:00
店内清掃、資材・食材の在庫チェック、発注、スタッフの指導
18:00
キッチンで調理、接客
20:00
退勤

株式会社アイチフーズ

健康・安心・安全をモットーに、「ベントス」、「定食屋ジンベイ」の運営・FC展開、「そば処はまなす」、「四季菜vegeco」の運営を行っています。

住所
北海道札幌市豊平区平岸1条2丁目4-7(本社)
TEL
011-816-6211
URL
https://bentoss.co.jp/aichifoods

お仕事データ

おいしさと快適な時間を提供。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフとは
接客や調理によって、
お客様に「おいしい時間」を。

飲食店の仕事は、多くの場合「ホール」と「調理」に分けられています。ホールスタッフは主に接客サービスを担当。客席への案内や注文のお伺い、配膳、会計などを行います。調理スタッフは料理の下ごしらえや味付け、調理、盛り付けに加え、キッチンの清掃や調理用具の手入れなども担うことが多いでしょう。さらに、飲食店店長がホール・キッチンスタッフのマネジメントや教育を手がけ、売上の管理や食材の発注、営業計画といった幅広い業務も守備範囲に据えながら店舗全体を運営しています。店舗の規模によっては各ポジションを兼務することもあるでしょう。これら飲食店スタッフはお互いに連携しながら、お客様に「おいしさ」と「快適な時間」を提供しています。

飲食店スタッフに向いてる人って?
明るく清潔感があり、
チームワークを大切に働ける人。

飲食店スタッフに共通して必要なのは食に対する興味はもちろん、おいしい料理とともに快適なひとときを提供したいという気持ちです。また、接客や調理をともなう仕事である以上、明るく清潔感のある人が求められます。ランチタイムやディナータイムといった忙しい時でも、お客様にスピーディーに料理を提供しなければなりません。そのため、チームワークを大切に、効率良く作業を進める力も必要です。

飲食店スタッフになるためには

飲食店スタッフになるために必要な資格はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、希望する飲食企業に入社するのが一般的です。その他、調理専門学校で調理の基礎や調理師の資格を身に付けたり、栄養士養成施設として指定認可された学校で栄養士の資格を取ったり、食に関連する学校に進んだ後に就職するコースを選ぶ人も少なくありません。ホールスタッフや調理スタッフとして経験を積んだ後、飲食店店長を目指すことも可能です。

ワンポイントアドバイス
スタッフのマネジメントが
とりわけ大切な仕事。

飲食店店長を筆頭に、ホールや調理のリーダー職を務める飲食店スタッフにとって、人材のマネジメントは売上に関わる重要な業務。部下やアルバイトをまとめ、一人ひとりが生き生きと働けるよう管理・教育することでやる気と能力が引き出されます。具体的には人員が不足しないように配慮しながら休み希望を取り入れたシフトを作成したり、元気のない人に声がけしてモチベーションを高めたり、仕事への意欲を促すことでお客様への貢献につなげることが大切です。

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