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張 夢瑶さん
インタビュー公開日:2023.01.27

日本語独特の言い回しに、
心が惹かれました。
多くのホテルがしのぎを削る札幌駅前の中でも、圧巻のスケールと洗練された印象を放つ「ANAクラウンプラザホテル札幌」。今回、インタビューのマイクを向けた中国出身の張夢瑶さんは、ホテルリザベーション担当として働いています。ところで、日本に興味を抱いたきっかけは?
「中国は卓球が非常に盛んで、たまたま日本の試合をビデオで見た時のこと。字幕で『竜巻サーブ』をはじめとする面白い技名を目にして、独特の言い回しに心が惹かれたんです(笑)。以来、日本のアニメなどにも興味が広がりました」
張さんは大連外国語大学に進んで英語を専攻する一方、第二外国語として選んだのが日本語。それまではアニメのセリフを聞き流す程度だったそうですが、本格的な学びをスタートさせました。
「どのような言語にも少なからず共通点があり、一カ国語をマスターできれば文法や構造を転用しやすいと思います」
中国に帰国する3日前に、
滑り込みで面接!
2018年、張さんは大学院在学中に北星学園大学の交換留学プログラムに参加。10カ月という短い期間の中で、単位取得やアルバイト、卒論執筆に奮闘しました。
「最初の半年ほどは勉強漬けの日々。日本人の学生は1年以上も前から就職活動の準備を始めると聞きましたが、私の場合は帰国までの猶予が約4カ月しかありませんでした。日本で就職するのか、母国で働くか迷っていたところ、北海道で求人メディアを展開する株式会社北海道アルバイト情報社のインターンシップに参加できることを知ったんです」
張さんは北海道アルバイト情報社の人材紹介部門に相談し、帰国の3日前に日本企業の面接を受けることに。その職場こそ、ANAクラウンプラザホテル札幌だったのです。
「大学卒業や就労ビザの手続きをしたり、両親との時間を過ごしたりするためにも一度中国に帰国することを伝えた上で、それでも入社を待っていてくれるスタンスがありがたかったですね」
先輩や上司はやさしくて
チャーミングな人ばかり!
最初の半年ほどは日本の社会人マナーをはじめ、ゲストサービスや予約といったホテル業務の基礎研修を受けた張さん。ホテルリザベーション担当に配属が決まり、仕事も本格的にスタート…と思われた矢先、新型コロナウイルスの感染拡大が始まりました。
「当ホテルもしばらくの間は閉館せざるを得ない状況に…。とはいえ、私はその期間をポジティブに捉え、運転免許の取得にフル活用したんです。もともと北海道の自然が大好きで、趣味として利尻岳や知床連山にも登ったことがあります。こうした暮らしを楽しむためにも札幌での就職を決めたので、この先はクルマの免許が不可欠だと感じました」
張さんはホテルの営業再開とともにホテルリザベーションの仕事に復帰し、OJTによって業務ノウハウを身につけていきました。
「先輩方は仕事をやさしく丁寧に教えてくれる一方、私のデスクに人気アニメキャラクターのいたずら書きを置いておくようなチャーミングな一面も(笑)。楽しく働ける職場です」
お客様と顔を合わせずとも、
心のこもったホスピタリティを。
ホテルリザベーションの業務は実に多種多彩。営業担当がまとめた商談について旅行代理店と電話やメールでやり取りしたり、大手旅行サイトから送られてくる情報を登録したり、宴会の精算や料金の過不足の対応、チェックイン時のトラブル解決など、守備範囲が広いところも特徴です。
「先輩の言葉を借りると、私たちホテルリザベーション担当はセールス(営業)担当とフロントスタッフの橋渡し役。予約した通りにストレスなくチェックインしていただくために、金額やお部屋のタイプ、ご要望などをミスなく入力・登録することが大切です」
張さんは業務上でお客様と顔を合わせる機会は多くありません。けれど、メールを通じたこんなやり取りが心に残っていると笑顔を見せます。
「当ホテルへのリクエストや心配事の問い合わせがあり、メールで3〜4往復かけてご不安を解消した結果、ご宿泊後に長文の感謝の言葉が届きました。顔を合わせずとも心が通じることを感じられた出来事です」
日本の「一期一会」を
感じられるところも魅力。
張さんは入社から約2年。今ではホテルリザベーションの業務にすっかり慣れたと胸を張ります。
「毎日のように金額や部屋タイプに間違いがないか目を光らせ、ミスを未然に防いでいることもあり、自分が想像していた以上に数字に強くなってきました。今後は新しいこと…予算管理の仕事にチャレンジしてみたいです」
予算管理のポジションはホテル業界ではレベニューマネージャーともいわれ、時期やイベント開催などによる需要予測にもとづいて宿泊料金を調整する仕事。張さんはゆとりがある際には「新しいことを覚えたい」と積極的に上司に声をかけているといいます。
「ホテルの仕事は世界中の方々とつながることが可能だと思います。お客様には一生に一度しか会えないかもしれないからこそサービスに力が入りますし、縁あって関わり続けられればこれ以上にうれしいことはありません。まさに日本の『一期一会』が感じられるところも魅力です」
シゴトのフカボリ
ホテルリザベーション(予約)担当の一日
8:50
出勤
9:00
新規予約の各種処理
10:00
団体予約の対応・処理
12:00
昼休み
13:00
メール・電話・宴会予約の処理
15:00
チェックイン準備・フロントサポート
17:30
退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
予約業務の必需品
ホテルリザベーションの業務では電話の内容を書き留めるメモ帳や金額チェックのための電卓が必要不可欠。私の場合、ノートには仕事のノウハウだけではなく、よく使う日本語の意味や札幌暮らしのポイントもまとめています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

ホテルではお客様に快適に過ごしていただくだけではなく、また泊まりたいと思ってもらうための「つながり」を強めることが大切。また、当ホテルのように楽しく働くためには、仲間との「つながり」も重要だと思います。

株式会社札幌ホテルマネジメント ANAクラウンプラザホテル札幌

グローバルブランド、IHGグループのホテル。世界水準の高品質なサービスと人間味あふれるホスピタリティでお客様により快適で高品質なサービスを提供。札幌の美しい街並みに溶け込む、モダンで洗練されたアップスケールホテル。

住所
北海道札幌市中央区北3条西1丁目2-9
TEL
011-221-4411
URL
https://www.anacpsapporo.com/

お仕事データ

お客様に快適な時間と空間を提供。
ホテルスタッフ
ホテルスタッフとは
さまざまな部門が連携し、
お客様に細やかなサービスを。

ホテルではお客様をもてなすためにさまざまな部門のスタッフが連携して働いています。例えば宿泊部門ではカウンターで受付を担当する「フロントスタッフ」、お客様を客室まで案内する「ベルパーソン」、あらゆる要望や問い合わせに応える「コンシェルジュ」、そして客室の清掃やベッドメイキング、備品の補充など担当をする「ハウスキーパー」などがあります。その他、料飲部門では「ウェイター・ウエイトレス」や「調理師」がレストランのサービスや調理などを担当し、宴会部門では「プランナー」が結婚式やセミナーなどの行事を取り仕切ります。

ホテルスタッフに向いてる人って?
ホスピタリティマインドを持っている人!

ホテルスタッフの仕事はお客様に快適な時間と空間を提供すること。どの部門で働くとしても、「相手が喜んでくれることがうれしい」というホスピタリティマインドを持っていることが大切です。また、ホテルスタッフの多くが接客業なので、お客様の気持ちを察するための目配りや気配りができる人にも向いています。ホテルでは大勢のスタッフと連携して働かなければならないため、各部門と協力し合うチームプレーも求められるでしょう。

ホテルスタッフになるためには

ホテルスタッフには特に資格は必要ありません。高校・専門学校・短大・大学卒などさまざまな学歴の人が働いています。一部には観光学科をはじめホテルの知識を得られる教育機関も。ホテルスタッフになるには各ホテルの採用試験を受けるのが近道です。また、調理や結婚式の部門を目指す場合は、それぞれの学びに特化した専門学校などもあります。

ワンポイントアドバイス
語学力や国際感覚を身につけよう!

近年、外資系のホテルが国内にも多数進出したことや、外国人観光客を呼び込みたいホテル側の要望により、ホテルスタッフにはこれまで以上に語学力や国際感覚が求められるようになりました。ホテルスタッフとして一流の立ち居振る舞いを身につけた上で、国際化に対応できるスキルをさらに身に付けられれば、その後のキャリアアップにも役に立つでしょう。

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