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池田  亮さん
インタビュー公開日:2023.03.08

人気の山岳リゾート「トマム」で、
ホテル勤務を経て人事総務を担当。
北海道のほぼ中央、日高山脈に連なる位置にある山岳リゾート「星野リゾート トマム」。冬はウィンタースポーツ、夏には山間に広がる層雲を見下ろす雲海テラスが人気となり、全国から多くの人を集めています。
「全体で1,000haを超える敷地では、季節感を盛り込んだ、さまざまなアクティビティを楽しめます。レストランだけでも20カ所以上あり、お客さまの多様なニーズにお応えできることが自慢ですね」
トマムのアピールになると、話が止まらない様子の池田さん。広く内外で人気となっているこのリゾートホテルで約5年間勤務し、2022年からは、道内にある星野リゾートの施設を統括する北海道事業部で人事総務を担当しています。
「サービスの最前線にいた経験を活かし、主に旭川から道東エリアの施設を訪問して現場の話を聞き、課題の解決に向けた検討などを行うといった業務も担当しています」
柔らかな物腰、落ち着いた話しぶり。ホテルスタッフならではといえそうな雰囲気をまとった池田さんです。
調理、フロントなどの接客業務も
バックヤードを守る業務も経験。
2017年に星野リゾートに入社した池田さん。研修後に配属となったのは、トマムに建つオールスイートのホテル「リゾナーレトマム」でした。そこで最初に担当したのはレストランでの調理業務。
「約500席を備えるビュッフェレストラン“ニニヌプリ”で半年間、キッチン業務を担いました。料理の経験もほとんどなく、当初は戸惑いもありましたが、ホテルの大切な要素である食の現場に携われたことは、貴重な体験でしたね」
ホテルの仕事は一般的に、フロント、レストランなどを専属のスタッフが担当する分業制が多いなか、星野リゾートでは「サービスチーム」に属するスタッフが、お客さまへの直接的なサービスに関わる業務をすべて行っているのだそうです。池田さんも、入社2年目にはフロント業務、フロントの責任者であるマネージャー職を経験しています。
「さらにその後、ホテルの品質を支える客室清掃や設備のマネジメント業務も担当。主要なバックヤードにも関わりながら、ホテルの運営全般を学びました」
思いや意志を反映できるシゴト。
自分らしさを大切にできる環境。
池田さんが生まれ育ったのは九州・福岡県。東京の大学を卒業して星野リゾートに入社し、配属によって故郷から遠く離れた北海道へとやってきました。
「実は、配属の第一希望は沖縄県でした。理由は、地元からも比較的近く、暖かく過ごしやすそうだから(笑)。ちなみに、第二希望は東北・北海道で、結局こちらが通り、寒い方へ移動してきたというわけです」
そう言って笑う池田さんが星野リゾートに興味を抱いたのは、同社代表の星野佳路氏が考え方を綴った本がきっかけだったそうです。星野リゾートが大切にしていることを感じられたのだといいます。
「たとえば、青森県にある“星野リゾート 青森屋”では、青森ねぶたをはじめ地元の祭り・踊りをスタッフが披露しています。そこには、総支配人も加わるなど、自分が担当する仕事・役割を超えて、思いや意志を仕事に反映することができるという風土が星野リゾートにはあるんですね。そんな環境に魅力を感じました」
自分らしさを大切にして働きたい。そう考えていた池田さんは、そうした風土にピンときたと話しています。
自分自身でゼロから考えた企画を、
ディレクションし実現できる環境。
星野リゾートには、“魅力造成”というものがあります。これは、お客さまに喜んでもらえるイベントやアクティビティなどの開発を行う機会で、誰でも参加できるのだそうです。「私も参加し、冬のトマムの滞在プランを考案・商品化しました。”雪ガールステイプラン”という、女性をターゲットにした企画で、トマムの敷地に広がる雪原での雪遊びなどを盛り込んでいます」
雪原までは、スノーモービルに連結したスレッジキャビン(大型の屋根付きソリ)で移動しますが、このキャビンの輸入・改造の手配から、凍らせたエディブルフラワーでつくるウェルカムドリンク、雪をイメージした朝食、雪原に持参する湯たんぽまで、すべてを池田さんを含めたチームで考案し、ディレクションを行いました。
「魅力造成の会議は、季節に合わせて実施され、1年目から参加できます。ゼロから企画して具体化していくには大変さもありますが、準備したものが形となって、目の前でお客がチョイスしてくださる。そして、チェックアウトの際に『すごく楽しかったです。ありがとうございました』と出発される姿を見ると、やってよかったと思いますね」
社内ビジネススクールで学び、
必要なスキルを身につけられる。
アクティビティなどの開発には、人を動かし、スケジュールどおりに進めていくプロジェクトマネジメント能力が必要になると池田さん。
「そうした必要なスキルを身につけられる“麓村塾”という社内ビジネススクールがあります。コーチングから語学習得まで多様な講座があり、学びたいものを学べるのも星野リゾートならではといえますね」
一方、ホテル時代の記憶として忘れられないできごとが池田さんにはあります。中学生の息子さんの到着を心配するご両親とスタッフの間で情報の行き違いがあり、お客様を不安にさせてしまう出来事があったのだそうです。
「少し焦りましたが、お話をよくお聞きすると、移動ルートや到着時刻が見えない状態に不安を感じていることがわかり、それらを具体的にお示しするという解決策を見い出せました。最後には感謝の言葉をいただき、お礼のメールまで届いたんです!」
役に立てた喜びとともに、人の思いを想像することの大切さに気付いたと話す池田さん。
「人事総務の担当者として、各施設のスタッフが北海道の魅力を学べるような教育機会をつくっていければと思っているんです」
また、新たなアイデアに目を輝かせています。
シゴトのフカボリ
ホテルスタッフの一日
9:00
出勤、客室清掃のスケジュール作成
10:00
共有事項等に関するブリーフィング、客室清掃の指示出し、事務作業
11:00
休憩、早めの昼食
12:00
清掃のクオリティチェック
15:00
フロントでチェックイン対応
17:00
エントランスでお客さまのお出迎え
18:00
客室清掃の最終チェック後、退勤

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具

ハンディサイズの手帳
ふと思いついたことや、気づいたこと、アイデアなどを、すぐに書き込みます。人と話して得た情報、感じたことなども記入。新たな企画の立案、業務改善等々のベースとなる大切な情報が詰まったツールです。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

ささいなアイデアでも、思いつきでも、「いいね」「おもしろそう」「やってみようか」と言い合える環境があり、仲間がいる職場が星野リゾートにはあります。だからこそ、いつも挑戦心を持ち続けられています!

星野リゾート

軽井沢での旅館経営からスタートし、近年、運営会社として約70施設を運営。リゾートホテル、高級旅館、都市観光向けのホテルなど個性豊かなブランドを展開する。

住所
北海道事業所:札幌市中央区南2条西1丁目2-2 
TEL
011-252-1213
URL
https://www.hoshinoresorts.com/

お仕事データ

お客様に快適な時間と空間を提供。
ホテルスタッフ
ホテルスタッフとは
さまざまな部門が連携し、
お客様に細やかなサービスを。

ホテルではお客様をもてなすためにさまざまな部門のスタッフが連携して働いています。例えば宿泊部門ではカウンターで受付を担当する「フロントスタッフ」、お客様を客室まで案内する「ベルパーソン」、あらゆる要望や問い合わせに応える「コンシェルジュ」、そして客室の清掃やベッドメイキング、備品の補充など担当をする「ハウスキーパー」などがあります。その他、料飲部門では「ウェイター・ウエイトレス」や「調理師」がレストランのサービスや調理などを担当し、宴会部門では「プランナー」が結婚式やセミナーなどの行事を取り仕切ります。

ホテルスタッフに向いてる人って?
ホスピタリティマインドを持っている人!

ホテルスタッフの仕事はお客様に快適な時間と空間を提供すること。どの部門で働くとしても、「相手が喜んでくれることがうれしい」というホスピタリティマインドを持っていることが大切です。また、ホテルスタッフの多くが接客業なので、お客様の気持ちを察するための目配りや気配りができる人にも向いています。ホテルでは大勢のスタッフと連携して働かなければならないため、各部門と協力し合うチームプレーも求められるでしょう。

ホテルスタッフになるためには

ホテルスタッフには特に資格は必要ありません。高校・専門学校・短大・大学卒などさまざまな学歴の人が働いています。一部には観光学科をはじめホテルの知識を得られる教育機関も。ホテルスタッフになるには各ホテルの採用試験を受けるのが近道です。また、調理や結婚式の部門を目指す場合は、それぞれの学びに特化した専門学校などもあります。

ワンポイントアドバイス
語学力や国際感覚を身につけよう!

近年、外資系のホテルが国内にも多数進出したことや、外国人観光客を呼び込みたいホテル側の要望により、ホテルスタッフにはこれまで以上に語学力や国際感覚が求められるようになりました。ホテルスタッフとして一流の立ち居振る舞いを身につけた上で、国際化に対応できるスキルをさらに身に付けられれば、その後のキャリアアップにも役に立つでしょう。

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