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津島 心咲さん
インタビュー公開日:2024.07.04

母の背中を見て憧れた
介護福祉の世界。
釧路市、春採湖を見下ろす美しい丘の上に位置する「介護老人保健施設 老健たいよう」。清潔感あふれるロビーで、「今日は冷えるね」とやさしい声でお客様に語りかけているのが津島心咲(みさき)さんです。まずは介護業界に進むことを決めたきっかけから伺っていきましょう。
「小学校の頃に介護施設でボランティアをしたことがあって、帰り際にお客様から『来てくれてありがとう』と言われた思い出がずっと心に残っていたんです。さらに中学校の頃には母が介護の仕事に就いて、ますます憧れが強くなって。だから卒業後は迷わず、介護の授業に力を注いでいる釧路明輝高校へと進みました」
学校では介護の基礎や実技を学び、「介護職員初任者研修」という介護業界で働くための第一歩となる研修も受けました。卒業後は介護福祉系の専門学校へ進むという選択肢もありましたが、小さな頃からの夢を早く叶え、現場で活躍する人物になりたいと、就職の道を選んだそうです。
「釧路創生会では未経験や介護系資格のない人も積極的に受け入れ、教育するという方針だと聞いて、安心して入職を決めました」
先輩スタッフの協力で
現場経験を重ねて成長中!
介護福祉士の資格には専門学校や大学を卒業するか、3年以上の実務経験を積んだ上で講習を受けることが必要です。とはいえ実際は「資格を持つ人の管理下」という条件付きで認められている業務もあり、必ずしも資格が必要なわけではありません。津島さんも先輩の指導のもとで、食事介助やレクリエーションなど幅広い仕事をこなしています。
「当施設は必ずベテランの先輩が付き添って仕事を教えてくれるので、1年目でもさまざまなことを自分の身で経験できます。お客様の中には身体が不自由な方もいて、体力が必要な場面もありますが、困っているとすぐに先輩が助けてくれます。あとは、介護リフトやセンサーといった機器の力を借りることもありますね」
また、入職当初は重い認知症を患うお客様とのコミュニケーションにも苦労したそうです。
「話していてもすぐに『あなた誰?』と忘れてしまう方もいます。お客様からすると、常に『知らない人』が近くにいることの不安や緊張も大きいでしょう。だから私は常に手にふれたり、目線を合わせて声をかけたりして、いつも安心してもらえるようにお客様に接しています。この接し方も、先輩たちが教えてくれました」
医療としての側面も強い「老健」
地域一帯と連携して介護を提供。
介護施設には特別養護老人ホーム(特養)や介護付き老人ホームなど、さまざまな種類があります。「たいよう」の施設名にもある「老健」とは、正式名称を「介護老人保健施設」といい、病気やケガで入院後、すぐに自宅へ帰ることが難しい高齢者の回復をめざす施設です。介護だけでなく医療施設としての機能もあるため、看護スタッフが常駐していることが、大きな特徴だと言えます。
「病院と同じようにナースコールがありますし、夜勤の際は具合の悪そうなお客様がいないか、転落している方がいないかを注意しながら見回りをしなければなりません。ですので、最初はちょっとドキドキしましたね。ですが何かあれば看護スタッフやお医者さんがすぐに駆けつけてくれますし、急を要する場合にはお医者さんへの電話相談窓口があり、口答で指示を貰える仕組みにもなっているんです」
ちなみに「たいよう」のすぐ向かいには大きな病院がありますが、経営や運営は釧路創生会とは全く異なるそう。「地域みんなで手を取り合って医療と介護を提供しているのが、当施設のあり方なんです」と説明してくれました。
将来の担い手づくりも
これからの目標。
ちょっぴり控えめな印象ながらも、明るく、芯のある表情を見せる津島さん。ここで勤め始めてまだ1年少しですが、先輩たちからも「一生懸命で丁寧な姿勢にいつも感心しています」と評判です。直属の先輩である有泉里美さんは、津島さんについてこう評します。
「一つ教えたらすぐに理解してくれるし、お客様と会話している様子を見ても、とっても優しく、同じ目線に立って寄り添っている印象です。実は高卒未経験の方を採用したのは久しぶりなんですが、彼女のような若い人がどんどん増えるといいなと思うんです」
ちなみに釧路創生会では日頃からボランティアの受け入れにも積極的。近い将来、もっと多くの介護の担い手が必要になるため、一人でも多く増やすことが目的です。
​​「近隣の幼稚園とお客様との交流会を開いたり、日頃から広報誌を発行したりと、さまざまな広報活動を行っています。私が小学校の頃のボランティアをきっかけに入職したのと同じように、介護の面白さ、尊さを伝える活動にも力を入れていきたいですね」
介護の仕事は、
自分も成長させてくれるんです。
「老健たいよう」での一日は、決してのんびりしているわけでも、軽い気持ちでできる仕事でもありません。しかし、それでも「介護は楽しい」と津島さんは笑顔で話します。
「入居したての時は表情が堅くて笑顔を見せなかったお客様が、ふとニコリと歯を見せて笑ってくれたり、症状の重い方がここで回復して自宅に戻ってくれたり。少しでも良い変化が見られると、まるで自分の身に起きた出来事のように、心の底からうれしい気持ちになるんです」
同じ業界で働くお母様からも「やってみると大変でしょ?」と言われることもあるそうですが、いつも答えは「やっぱり、楽しいよね」とお互い同意するのだと言います。またご自身の成長も日々実感しているのだそう。
「もともとは人見知りで自分から話しかけるのが苦手なタイプでしたが、ここに入ってからは人と積極的に会話ができるようになったんです。回復を目指して日々頑張っているお客様と同じように、私も一歩一歩、良い介護士を目指して着実に進んでいるのかもしれません」
シゴトのフカボリ
介護スタッフの一日
8:15
出勤
8:30
夜勤担当者からの引き継ぎ
10:00
臥床介助(お客様を横たわらせる)、おむつ交換、トイレ誘導
10:30
離床介助(お客様を起こす)
11:45
配膳、食事介助、口腔ケア
12:30
昼食
13:30
臥床介助、入浴介助
15:30
離床介助、おむつ交換
17:00
環境整備(シーツ交換など)
17:30
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

認知症で表情が少ない方や、不安で笑顔を見せなかった方が笑ってくれる瞬間が一番嬉しいです。ちなみに釧路創生会では介護にもサービス精神を持って臨む方針で、利用者様を「お客様」と呼んでいます。

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
文房具とガジェット
職員同士の連携に必須のインカム、食事の摂取量などを記録するためのタブレット、あとは仕事用と勉強用を兼ねたメモです。キャラクターグッズに癒されています(笑)

社会福祉法人 釧路創生会

1993年(平成5年)認可を受け法人設立。介護老人保健施設のほか、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム(ケアハウス)、短期入所やデイサービス、訪問介護事業などを展開。「生きるを創る」を経営理念としている。

住所
北海道釧路市春採7丁目9番8号
TEL
0154-46-7233
URL
http://www.kushiro-souseikai.com/

お仕事データ

介護現場のまとめ役!
介護福祉士
介護福祉士とは
現場をまとめる
介護のスペシャリスト!

日常生活が困難なお年寄りや体が不自由な人のサポートをする仕事。業務内容は入浴や食事、排せつの補助といった「身体介護」、調理や掃除などの「生活のサポート」、本人やそのご家族への生活、身体、介護に関する「相談・助言」、外出や地域活動などで生きがいづくりを提供する「社会活動支援」の4つに大きく分かれます。一般的な介護職員と仕事が大きく異なるわけではありませんが、介護福祉士は「ケアワーカー」という現場の責任者になったり、介護の指導にもあたれる「介護のスペシャリスト」です。

介護福祉士に向いてる人って?
人を思いやる気持ちとタフさが必要。

高齢者の役に立ちたいという気持ちはもちろん、どういう要望があるのか、どんな痛みがあるのかなど、相手の立場に寄り添って考える「人を思いやる気持ち」が大切です。入浴の補助やベッドでの体位変換といった仕事も多いことからタフさも必要。疲れをしっかりリフレッシュし、自分の気持ちをコントロールできる人も向いているでしょう。

介護福祉士になるためには

介護福祉士は国家資格。取得には試験を受ける必要があり、受験資格を得るにはさまざまなルートがあります。最も一般的な方法は、大学・短大・専門学校といった介護福祉士の養成を目的とした学科・コースに進み、試験を経て資格を取得するというもの。他にも福祉系高校に通う、実務経験を3年以上積んだ上で「実務者研修」を経て受験資格を得る道もあります。

※詳しくは公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページをご確認ください。http://www.sssc.or.jp/

ワンポイントアドバイス
ステップアップやより良い待遇に。

多くの介護事業所では、介護福祉士の資格を取得することで資格手当が上乗せされます。また、サービス提供責任者や生活相談員、チームリーダーなど事業所で配置が必要となるポジションは介護福祉士の有資格者を求める場合が少なくありません。介護業界でステップアップしたい人やより良い待遇を望む場合は、介護福祉士にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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