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新冨 国隆さん
インタビュー公開日:2020.06.15

お客様の快適なカーライフを守る。
そのために、必要なサポートを担当。
自動車の衝突被害を軽減する緊急ブレーキシステム。自動運転技術の第一段階(レベル1)として、国内外の各メーカーがすでに採用していますが、その先駆けの一つとなったのがスバルの「アイサイト」です。20年以上前に、同社の代表車種・レガシィに搭載された技術を進化させたもので、当初からその斬新さに多くの注目が集まりました。
「私が入社した8年前は、ちょうど、アイサイト搭載車が発売された時期でしたが、お陰様でショールームに多くのお客様が訪れてくれて、次々と売れていくという状況でした。月間10台以上、販売したこともあります」
そう振り返るのは、北海道スバルの新冨国隆さん。道内19店舗の新車販売拠点の一つ、白石店でカーライフアドバイザーとして活躍しています。現在は、同店で新車を購入したお客様の各種サポートをメインに営業活動を行っています。
「バッテリーが上がって動かない、パンクしてしまったといったケースにも、駆けつけることが多いですね」
職種名にもあるように、担当のお客様の快適なカーライフを守ることが仕事なのだと話します。その言葉に、新冨さんの誇りが感じられました。
担当しているのは450件のお客様。
顔を合わせることを何よりも大切に。
「新たなお客様への営業活動は、なるべく若い世代に任せて経験を積ませようという狙いもありますが、そこには自分自身、担当のお客様への対応以外になかなか時間が取れないという理由もあります」
新冨さんが担当しているお客様は約450件。入社以来、新車販売を通してそれだけの数に増えていきました。半年ごとにメーカーから送付される点検の案内ハガキに合わせて連絡をとり、点検の段取りをすると同時に、クルマの調子を確かめたり、カーライフで困っていることはないかを聞いていきます。
「タイヤ交換をしたいけれど、重くてタイヤを積み込めないという方がいらっしゃれば訪問してクルマをお預かりすることもありますし、そのついでに近くのお客様の家に顔を出し、ご様子を伺いながら雑談してくることも少なくありません」
最近は、スバル専用のアプリで点検の予約が行えるようにもなっていますが、それでもリアルに顔を合わせて話をすることが、信頼を築くうえで何よりも大切なのだと新冨さん。450件のお客様の自宅までの地図が、すべて頭のなかに入っているのだそうです。
接客や営業の仕事に興味が湧いた
専門学校時代の家電店でのバイト。
新冨さんは、大学進学を目指していましたが、受験がうまくいかずに二浪。そこで、方向転換し、公認会計士を目指して専門学校に入学し、簿記資格を取得します。
「経理職も視野に入れていたのですが、専門学校時代のアルバイト経験を通して、接客や営業の仕事に興味が湧き、またもや方向転換(笑)。現在に至るきっかけとなりました」
新冨さんが経験したのは、家電量販店でのメーカー販売員。家電メーカーから派遣され、フロアを訪れたお客様に新製品を案内したり、製品に関する質問に答えたりする仕事でした。いろいろな人と接することの楽しさを、そこで知ったのだと新冨さんは話します。
「接客に向いていると店舗の方に言われたことが自信につながりましたし、動き回る仕事の方が自分には合っていることも実感としてわかりました」
就職活動では、多様な業界に目を向けたという新冨さん。クルマは特別好きなわけではありませんでしたが、スバルという業界の中で独自路線をいくメーカーに惹かれました。アルバイトで仕事をしたのは、家電業界ではちょっとニッチな分野を切り開く尖ったメーカー。その経験から、コアなファンが多いスバルに魅力を感じたのだそうです。
「新冨くんの勧めだから購入するよ」
そう言ってもらえることが嬉しい。
入社後1年間は、企業にリース車を提案する法人営業部に所属。大量の納車手続きに追われながら実務能力を磨き、2年目から現在の店舗でカーライフアドバイザーを務めています。ショールームでは週末ごとに展示会が行われ、急激に販売台数が伸びていた時期も重なって休みもとりにくい状況だったそうです。
「現在は休日や勤務時間もしっかり管理されています。まさに昔日の感がありますが、私は休みの日でも、お客様から電話があると対応することが多いですね。それは、会社としての義務ではありません。私が古いタイプの営業スタイルなんですね(笑)」
お客様の顔が浮かぶと、『何とかしてあげたい!』と思ってしまうのだとか。お客様の情報も日々の予定も、手帳に書いて管理しているという新冨さん。「やはり古いタイプと言われそうですが、そのやり方でこれまで、ミスをしたことはないので、自分自身の正解だと思って続けているだけです」
『新冨くんが勧めてくれるのなら、購入するよ。』クルマだけでなく、タイヤでも保険の加入でも、そう言ってもらえることが何より嬉しいと話す新冨さん。一人ひとりのお客様を思いながら、手の感触とともに予定を書き込む。そこから生まれる温かな思いが伝わっているのかもしれません。
お客様の人生に寄り添いつつ
自分の人生も広がっていく仕事。
クルマにこだわるお客様ほど、きめ細かく対応することが求められるのだと新冨さん。
「最初の頃はそれがわからず、お叱りを受けることも。その経験から、お客様のことをしっかり理解する大切さを痛感しました」
オイルの種類から洗車方法のこだわり、家族構成、クルマの用途等々、一つひとつ手帳に書き込んでいったそうです。
「購入のご紹介など、お客様に助けられて今までやって来られたと感謝しています。そして、お子様が成長され、親子でスバル車に乗っていただく時など、大げさかもしれませんが、お客様の人生に寄り添っているという思いがするんです」
そんな新冨さんですが、クルマ以外のものを売ってみたいという思いから、転職を考えたこともあるのだと打ち明けてくれました。
「でも、自分を頼りにしてくださっている数百人のお客様のことを考えると、この職場を去る気持ちには、とてもなれませんでした」
たくさんの人に会うなかで、自分の感覚や価値観を広げていける仕事。カーライフアドバイザーには、そんな良さがあるのだと、新冨さんは力説します。
「私はそこに、楽しさを感じます。自分の人生も広がっていく仕事だと自負しています」
その笑顔には、自信もうかがえました。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

来店されたお客様に、ご希望に合う1台を提案するのがカーライフアドバイザーの仕事ですが、むしろその後のフォローが大切。長いお付き合いが始まるお客様と、また新たに出会えることに楽しさを感じます。

北海道スバル株式会社

モータリゼーションが進む1969(昭和44)年に札幌スバル自動車として設立。北海道内に新車販売19店舗、中古車販売6店舗、板金塗装3工場などを展開する。

住所
北海道札幌市西区西町南14丁目1-1(本社)
TEL
011-668-2112
URL
https://www.hokkaido-subaru.com

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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