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岡部  幸希さん
インタビュー公開日:2023.10.03

モノを仕入れて販売するだけではなく、
工事を含めた見積り、現場管理も行う。
「商社」という言葉を、耳にしたことがあるでしょう。さまざまな商品を仕入れ、販売店などに卸売りを行う会社ですが、同じ商社でも、あらゆるモノを扱う総合商社もあれば、特定の業界・分野に特化した商品の流通を担う専門商社があります。岡部幸希さんが勤務する北海道機販は、後者の専門商社と呼べる存在です。
「ダム・上下水道などの公共分野、工場などの産業分野、それに情報通信分野の三つが当社の主なフィールド。公共分野では水位計・流量計などの計測機器、産業分野ではポンプやモーター、情報通信分野ではデータを振り分けるスイッチングハブ・無線LANなどに関連する商品の扱いがメインとなっています」
卸売りではなく、それらの商品を仕入れて直接、販売していることも同社の特徴。また、商品を単体で販売するだけではなく、要望に応じて工事までを行っています。
「その意味では、技術商社とも言えます。営業職としても、モノを売るだけでなく、工事を含めた見積りや、現場の管理を担うこともあるんです」
岡部さんは入社から2年半。商品の種類・価格から工事のことなど、覚えるべきことが多く、「毎日が勉強です」と話しています。
現場で手を動かす技術職から営業職へ。
前職の電気工事の経験を活かせる場へ。
岡部さんは、転職で北海道機販に入社しています。前職では、電気工事士として現場の一線に立っていました
「電気工事のなかでも、仮設電気工事という特殊な分野で仕事をしていました。たとえば、トンネル建設などを行う際に、予めケーブルを敷いて工事に必要となる電気を送り、工事が進んでトンネルが伸びていくと、それに合わせて施工を行う部分までケーブルを伸ばしていくといった業務でした」
電気工事のなかでも、一般にはあまり目に触れることのない仕事ですが、仮設電気がなければ動かせない機器などもたくさんあります。土木工事などにおいて重要な役割を果たす、ザ・技術職でした。
「現場で手を動かす仕事に魅力を感じていましたが、その一方である時、もっといろいろな人と関わるような仕事をしてみたいと思うようになり、営業職に注目するなかで出会ったのが当社でした」
同社の取扱い商品のなかに、それまで工事で使っていた電力用ケーブルなど、なじみ深いアイテムがあったことで、前職の知識が活かせるのではないかと考えたという岡部さん。そんな予感は、業務を経験していくなかで、実感していくことができました。
工事の段取り、管理はお手のもの。
入社2年あまりで、大きな戦力に。
“まだ入社して2年あまりですが、すでに、重要な戦力となっていますね”。これは、岡部さんの上司の言葉。所属する部署では、主に情報通信分野と産業分野の商品を扱っています。
「IT企業などからいただく、情報機器の見積り依頼に応えて受注を目指すほか、ネットワークに必要な機器や仕様の提案も行います」
専門的な知識が求められる分野だけに、社内にはSE(システムエンジニア)が在籍しており、依頼された内容に対する技術的な検証を行って、その検証にもとづいて提案を行います。また、ネットワーク装置などを収めるラック(棚)の設置、配線作業などをセットで依頼されることもあるそうです。その際は、工事担当者とも打ち合わせを行います。前職の電気工事とは異なるものの、配線関係の工事などは手慣れたもので、工事の打ち合わせ、管理などもできてしまうという岡部さん。上司が”即戦力”と絶賛する理由です。
「お客さまが何を求めているかを、密にやりとりをして汲み取り、その内容をSEとともに確認。ケーブルの数が足りないなど、抜けている部分があれば即座にフィードバックします」
“確認してもらって助かった”。お客さんから言われることが多いというそんな言葉が、信頼の証なのだそうです。
仕様が決まった時に味わう達成感。
“営業”のイメージを超えて活躍。
情報通信分野の業務として、同社では、道内のあるリゾートホテルのLAN(ローカルエリアネットワーク)・Wi-Fi設備などの構築なども手がけています。長年、携わっているというリゾートホテルでは古くなったネットワーク機器の更新や、配線の張り替えといった改修工事まで担当しているそうです。
「ここでも、なんらかの工事が発生する場合は、工事の担当者と一緒に現場に出向き、実際に現地を見ながら必要な機器・資材や工事方法などを検討し、見積りを作成するというケースも少なくありませんね」
見積り作成まで手間がかかる案件もあるものの、仕様が決まり、提案内容が通って受注となり、現場のスタートが決まった時、ホッとするとともに大きな達成感が得られるのだと岡部さん。現場が始まった後も、工事担当者のサポートで現場に立ち、作業を行う協力会社の職人さんに指示を出したり、工程の管理なども行うことがあるそうです。営業というイメージを超え、幅広く活躍しています。
「リゾートホテルでは1週間ほど、現場に張り付くこともあります。入社時には、工事に関われるとは考えていませんでしたが、今、仕事に前職の経験を活かせていることは、とてもラッキーだなと感じています」
知らなかったことを覚えていく喜び。
一人で仕事を進められることが目標。
岡部さんの部署が担っている、もう一つの産業系分野では、製紙工場などへの機械設備の販売がメイン担っています。各種モーターやポンプ、コンプレッサー(圧縮機)、スイッチ類などの機械に加えて電源ケーブル、通信ケーブルなどの供給も行っているそうです。
「機械設備は経験がなかったので、入社以来、一つひとつ覚えていっています。現在は、機器類単体の見積り業務が中心ですが、自分なりに調べて、知らなかったものを理解していくことにおもしろみを感じています」
同時に、注文が確定し実績がつくれた時の喜びもモチベーション。数千円という機器を販売することもあれば、工事をともなう数千万円の案件が受注に至ることも。タイミング次第ですが、それも醍醐味なのだと岡部さん。
「周囲はベテランの先輩ばかりで、かつ誰に聞いても答えをいただけるので、わからないことがあっても不安を感じることは皆無ですが、いつまでも甘えてはいられません。大抵のことは、自分一人で仕事を進められるようになることが目標です」
外出すると、商業施設などにあるLANの機器などについ目が行き、写真を撮ることもあるという岡部さん。好奇心と向上心を合わせもった”当社のホープ”(上司談)です。
シゴトのフカボリ
営業職の一日
9:00
出勤、メールチェック
10:00
見積りに添付する参考図などの資料作成
12:00
昼食・休憩
13:00
取引先にて打ち合わせ
16:00
事務処理、見積書作成、社内での打ち合わせ
17:30
終業、退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
手帳
手帳自体はいただきもので、特別な仕様などではありませんが、仕事には欠かせないアイテムです。見積りのために出向いた現場であったことなどをメモしたり、見取り図・寸法などを書き込んだり。提案を行うための情報やアイデアを常に記載しています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

知識・経験の豊富な先輩に助けられるなか、ぜいたくな願いかもしれませんが、同じ年代の社員ともっと切磋琢磨できる環境があるといいなと、最近、思っています。サポート体制は万全!ぜひ、一緒に活躍しませんか?

北海道機販株式会社

1948(昭和23)年の創業以来、電線ケーブル・産業機器・情報ネットワーク機器の販売と、それらの設置・改修工事などに一貫して携わっています。

住所
北海道札幌市北区北18条西5丁目1番12号
TEL
011-746-1181
URL
https://www.kihan.co.jp/

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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