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遠藤 拓也さん
インタビュー公開日:2021.11.30

作業員の経験がユニフォームにも
活かせると考えました。
旭川市で白衣専門店として創業し、今は全道各地でユニフォームの販売やレンタルを手がけるカワモト白衣株式会社。この少しニッチな世界で営業職として働いているのが遠藤拓也さん、旭川市出身です。
「高校卒業後、札幌市にある大学の職員として働きました。とはいっても、自ら強く志望したのではなく、安定した仕事なので両親にすすめられたというのが本音です」
2年後、遠藤さんはホームシックから地元にUターンし、知り合いの紹介で道路工事の作業員として働きました。
「道路工事の仕事を5年ほど続けたところで、若いうちに別の仕事も経験したいと考えるようになりました。僕は人と話すのが好きなので営業職に絞って転職先を探したんです」
遠藤さんの目に留まったのが同社の求人。土日が休みの勤務形態に加え、こんな「戦略」からチャレンジしたといいます。
「僕は道路工事の作業員時代、実際に作業服やジャンパーを着ていました。その経験を活かしたいと考えたんです」
一人立ちできるまで
教育してくれるのも安心でした。
遠藤さんが抱いていた営業職のイメージは、入社と同時に「外回りに行ってこい」。ところが、同社では予想を良い意味で裏切る丁寧な教育が待っていました。
「入社後はまず2カ月ほどかけて社内業務の勉強をさせてもらいました。カタログの種類を覚えたり、商品を手配する方法を教わったり、お客様先を尋ねるために必要な知識をしっかりと学べたんです。上司との同行やロールプレイングも経て、一人立ちのお墨付きをもらって初めて外回りに出るというスタイルに安心しました」
同社では営業の担当を地域ごとに分けています。遠藤さんのエリアは深川市や留萌市。電話でアポイントを取った上で新規顧客を開拓し、合間を縫って既存のお客様先に顔を出すのが主な仕事だといいます。
「企業の制服や作業服、ユニフォームはそう頻繁に入れ替えるものではありません。特に新規顧客には断れることのほうが多いのですが、上司や先輩が徐々に獲得できるようになれば良いとやさしくフォローしてくれたところもありがたかったです」
コロナ禍がセールスの
後押しになったこともあります。
遠藤さんが初めて新規顧客を獲得したのは入社から1年ほど経ったころ。電話でアポイントを取った時に、たまたまユニフォームの担当者につながり、会うことができるようになったそうです。
「お客様は建設会社だったので、『僕も昔は作業服を着て道路工事をしていたんです』というと会話がグッと広がりました。カタログから新しい作業服をご紹介すると、今と同じくらいの価格ならお願いしたいとトントン拍子で受注することができたんです」
昨年にはコロナ禍の影響が思わぬ後方支援になったとか。それまで私服勤務だった介護施設がウイルスを持ち込むリスクを避けるため、会社で制服を用意することになったのがセールスのきっかけになりました。
「最近はお客様のニーズを掘り起こし、敢えて次回の訪問時まで答えを出さないテクニックも学びました。その間にメーカーから現物を取り寄せ、実際に見てもらうことで興味を抱いてもらえることも多いんです」
ユニフォームのご提案は、
幅の広さが無限大です。
近年のユニフォームは見た目だけではなく、機能性の高いものも多いのだとか。例えば、バッテリー付きで涼しい風を服の中に送り込める「空調服」なども外仕事の会社から注目を集めています。こうした商品知識はメーカー主催の勉強会で身に付けることもできるそうです。
「お客様が乾きにくさに困っている場合は速乾性のある作業服をご提案したり、ズボンに突っ張りを感じている際はストレッチ性の高いパンツをセールスしたり、ユニフォームで企業の課題を解決できるところがこの仕事の面白みです」
しかも、建設業界向けの作業服を敢えて介護業界のユニフォームに組み合わせるなど、提案の幅は無限大だといいます。
「こうしたセールスのノウハウを出し惜しみするのではなく、IT化された日報や顧客管理アプリで共有しているのも当社の良いところ。先輩方の知識と経験が可視化されているのは助かります」
上司や先輩のように、
頼られる営業になりたい!
遠藤さんの表情を見ていると、楽しく働いているのが手に取るように分かります。辛いことはないのでしょうか?
「もちろん、重大なミスを犯して血の気が引いたことも一度や二度ではありません(笑)例えば、プリントの色を間違えて発注してしまい、すでに納品されてしまったことも。でも、先輩に原因を説明すると、『分かった。任せろ』とお客様に説明してくれたんです。結局、大事にならずに済んだので、頭が上がりません」
先輩や上司はユニフォームを見ただけで、どのメーカーの型番かすぐに答えられるような「歩くカタログ」なのだとか。遠藤さんが目指すのは、そんな頼れる人になることです。
「諸先輩方が僕のミスをカバーしてくれたように、今度は新人さんを助けられるように成長したいと思っています。一人前の営業になって、後輩をサポートできるようになることが、僕なりの恩返しです!」
シゴトのフカボリ
ユニフォーム営業の一日
8:00
出勤
8:10
発注・出荷指示・伝票の仕分け・顧客リスト整理
10:30
外回り
12:00
昼休憩
13:00
社内業務
13:30
外回り
16:30
日報作成・発注・加工指示書作成
17:30
退勤
(冬期間の一例)
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
営業3点セット
スマホやいつでもメモができるペン、カタログは当社の営業職に必須。僕の場合はタブレットも持ち歩き、web上でユニフォームのカタログが閲覧できるように工夫しています。

カワモト白衣株式会社

ユニフォームの販売・レンタル業務が主力ビジネス。旭川に本社を置き、道内4拠点で北海道全域をフォロー。お客様の考える企業イメージや伝えたい想いの表現、社内の業務活性化やモチベーションアップ、福利厚生や労災対策、人材採用にもひと役買う提案が持ち味。

住所
北海道旭川市2条通13丁目265番地
TEL
0166-24-5161
URL
https://www.kawamoto-hakui.com/

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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