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自動車販売営業_池田 海登さん
インタビュー公開日:2025.10.06

新しい購入システムに電子カタログ。
最新の車販売の営業スタイルを体現。
「当社では、車のリース販売にも力を入れています。初回車検までの3年間だけ、お乗りいただくシステムです。諸税もリース料に含まれますしタイヤの買い換えも不要な期間です。お好きな人気車種に、定額で無理なく乗れますよ」
その後、別の車を同じシステムで乗り継いでいくことで、常に新車を所有することができる。そう説明してくれたのは池田海登さん。トヨタ自動車の販売ディーラー『AGHトヨタ札幌 函館カンパニーアンビシャス石川』の営業スタッフです。穏やかな笑顔に引き込まれ、思わず身を乗り出して聞いてしまいました。
「お客様一人ひとり、車に対する価値観やご要望などが異なるなか、購入方法も多様化しています。より一層、お客様としっかり向き合い、マッチする提案ができるかどうかが、求められているんです」
カーボンニュートラルの観点から、車のカタログはペーパーレス。説明用の電子カタログなどが収まったタブレット端末を手にした池田さんの姿は、まさに今の時代の営業スタイルを表していると言えそうです。予定はなくても、話だけでもちょっと聞いてみたい。池田さんは、どこかそんな思いにさせてくれる雰囲気を、その立ち居振る舞いに漂わせています。
小さい頃から憧れていた自動車整備士。
車がIT化する時代に合わせ情報系を学ぶ。
そんな池田さんですが、営業スタッフとしての業務は3年目に入ったところ(2025年8月現在)。それまでは、同じ店舗に併設されている工場で5年ほど整備の仕事をしていました。整備士=エンジニアから営業スタッフへのジョブチェンジは珍しくないそうですが、タイミングとして池田さんは、早い方なのだとか。
「エンジニアは年齢的な限界があります。だから、ある程度の年齢には営業職に移りたいという思いは入社当時からありました。予想していたより早期だったので、もう少し整備に携わりたかったという気持ちはありますが」
幼稚園の頃から車の整備士に憧れていたという池田さん。知り合いに整備士がいたことがきっかけなのだとか。工業高校で情報系の基礎を、高等技術専門学院で整備を学んでいます。
「今の車はIT系の技術が多用されているので、整備の現場で活かせるのではないかというのが、情報系の高校に進んだ理由。高等技術専門学院で学んだのは、しっかりと整備の知識を身につけたかったことと、即戦力の証である2級自動車整備士を取得できるからです」
実家ではトヨタ車に乗っていたことから親しみがあったという池田さん。インターンシップで訪れた現在の店舗で、案内してくれた担当者の親切な対応、スタッフの雰囲気が良かったことが入社の決め手になったと話します。
経験がなければできない奥深い仕事。
個性に合わせながら後輩の指導に注力。
整備の基礎知識を身につけ、2級自動車整備士の資格も得て、『準備万端』で入社した池田さん。早く車に触りたいと、ワクワクした気持の一方で、ギャップを感じたと振り返ります。
「例えばエンジンの構造などはわかりますが、『部品を交換してみて』と言われてもどこから手をつければいいか、わからなかったんです。現場で作業を繰り返すなかで、ようやく少しずつ理解できるようになっていきました」
知識以上に、何よりも経験が必要になる仕事。外からは見えない、その奥深さを知ったという池田さん。確認項目の決まっている定期点検、車検整備などで基礎力を身につけ、次第にイレギュラーな修理にも対応できるようになっていきました。
「全般的な作業を把握できるようになったのは、入社から2年ほど経った頃。作業を間違えるとお客様にご迷惑をかけてしまいます。基本から外れてしまい、叱られたこともありましたが、今思えばそれは成長を見守り、気にかけてくれていたからなのだということを、後輩を指導するようになって理解できました」
入社して3年目には、車検の合否判定を行える自動車検査員の資格を取得した池田さん。2名の後輩とともに車検業務を行いながら、それぞれの性格を見極め、伝え方を考えつつ指導を行ってきました。育て、育てられる。まさに技術の世界です。
お客様との会話に役立つ整備の知識。
実績への評価も営業職ならではの魅力。
現在は営業職としてお客様と直接、向き合っている池田さんですが、営業の仕事を始めて、発見があったといいます。
それは、想像以上に幅広い役割を果たす仕事であるということ。
「自動車ディーラーの営業といえば『車を販売すること』が中心だと思っていました。ですが実際には、お客様のカーライフ全体を支えるトータルサポートが重要なんです。自動車保険のご提案や、ちょっとしたお困りごとの解決など、その一つひとつが大切な業務だと感じています」
池田さんが担当するのはおよそ700台。そのうち点検などで定期的に来店するのは3〜400台ほど。ショールームでの対応とともに、買い替え時期のお客様を訪問し提案を行うこともあります。さらに、来店された購入検討中のお客様の相談にも応じています。
「車の不調については、エンジニアとしての経験から原因が想像できたりします。実際には工場で診断してみないとわかりませんが、技術的な会話ができることが強みだと思います。『以前は整備をしていたんですよ』と話すと、安心していただけるようですね」
整備の知識が営業の仕事でもプラスになっていると話す池田さんですが、考え方も違うお客様それぞれに、どんな対応をするのが良いのか。難しさも感じていると打ち明けます。一方で、実績が評価につながることが営業の醍醐味なのだと前向きです。
信頼を感じる紹介がなによりうれしい。
お客様に思い出してもらえる存在に。
「新車が出れば、話のきっかけづくりに、お知らせに伺うこともあります。そうやって日々、提案をすることで、いざ車が欲しいとなった時、私の顔を真っ先に思い出してもらう。そんな存在になることが理想ですね」
担当するお客様から直接、車のオーダーが入る時はもちろん、紹介をもらえる時がうれしいと池田さんは話します。友人が車を欲しがっている、娘が就職して車が必要になった……。そうした時に、『池田に任せれば間違いない』と信頼してもらえた気がするからなのだそうです。どのお客様にも同じ気持ちで、同じサービスを提供しますが、紹介の場合は、『より良くしてあげたい』という思いが入ると打ち明けます。
「営業ですから売上アップを目指すのは当然のこと。年次によるクラス分けのなかで上位の成績を上げたいと常に思っています。一方で、店長や管理職になりたいという気持ちは、今はあまりないんです。繰り返しになりますが、それよりもお客様に選んでもらえる営業スタッフになれることが第一だと思っています」
自分はまだ、人の上に立ち、管理できるほどの度量はないから、と話す池田さん。立場ではなく、営業としての実力アップを目指す情熱が感じられますが、同時に、落ち着いた温かな風情が印象的です。リース販売の話、もう少し聞きたくなりました。
シゴトのフカボリ
自動車販売営業の一日
8:45
出勤、店舗開店準備、朝礼
9:15
開店、朝の打ち合わせ、事務処理・昨日の仕事の続き
12:00
昼休憩
13:00
お客様への訪問活動、商談など
16:00
点検のご案内などの電話業務
17:45
終礼、電話業務、事務処理、退勤

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具

タブレット端末
お客様に説明するためのカタログや各種資料、必要書類などがすべて入っており、ショールームでも訪問時でも、これさえあれば十分。重い紙のカタログを持ち歩く必要がなくなり、フットワークも軽くなりました。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

今、自分がここで働けているのは、お客様がいてくださるからこそ。それを、当たり前だと思わずに、一人ひとりのお客様のためにできることを考えて行動することを心がけています。エンジニア時代からその想いは変わりません。

AGHトヨタ札幌株式会社
(函館カンパニーアンビシャス石川)

トヨタカローラ札幌、札幌トヨペット、ネッツトヨタ函館が統合し、2025年4月に設立されたトヨタ自動車のディーラー。道央・道南圏で事業を展開中。

住所
北海道函館市石川町225-4
TEL
0138-47-4433
URL
https://www.ekuruma.co.jp

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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