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営業_笠原 啓夢さん
インタビュー公開日:2026.08.24

Jリーグを目指す地域リーグに所属。
夢の実現に向け営業としても活躍。
日本のプロサッカーリーグはレベルの高い順番に「J1・J2・J3」があり、そのすぐ下にはプロ(J3)を目指す最高峰のアマチュアリーグ「JFL」があります。
さらにその下には、JFLへの昇格を目指す、全国9つのエリアで争う「地域リーグ」があり、その1つが「北海道リーグ」です。笠原啓夢さんは、北海道リーグ1部に所属する8チームのひとつ「ASC北海道」にでプレーする選手です。
2024年に運営母体が法人化され、本格的にJリーグへの挑戦をスタートしています。
笠原さんは、2026年にASC北海道に移籍したばかりですが、チームが掲げる目標に共感し、触発もされながら夢の実現に向けて情熱を燃やし始めています。選手として、そして……営業スタッフとして。
「練習をしながら、クラブの運営を支える営業活動も、社員として担当しています。これは、自分から希望したもので、この仕事自体も楽しんでいます」
働きながらサッカーをするというのは、プロリーグを目指すレベルのクラブでも、ごく当たり前のことなのだそうです。
やれるところまでサッカーを続けたい。
仕事をしつつ練習もするスタイルを知る。
子どもの頃からチームに所属するサッカー少年。誰もが描く、プロ選手という夢を笠原さんも描いていましたが、高校を卒業する頃にはそのハードルも実感するようになり、大学もスポーツ推薦などではありませんでした。大学では教職課程をとり、教育実習で先生という仕事に魅力を感じたといいます。
「教員を目指そうと思い始めていましたが、大学4年の夏過ぎ頃、社会人サッカーというカテゴリーがあることを知ったんですね。教えてくれたのは、プロサッカー選手である兄でした。教員には惹かれつつも、でもサッカーもやれるところまでやりたいという気持ちもどこかにあり、相談した時のことでした」
仕事をしながら練習も日常的に行い、試合に臨む。社会人サッカーは、そんなスタイルでした。国内では、JFLも同じような方法でサッカーに取り組んでいるのだそうです。では、どうすれば社会人サッカーができるクラブに入れるのか。
「そうしたクラブでは、新たな選手を獲得するため合同セレクションと呼ばれる選考会を行っているんです。様々なチームの監督やコーチが見守るなか、試合でアピールします」
お兄さんからの情報がなければ、大学でサッカーをやめていたと笠原さんは振り返ります。
スポンサー企業の飲食店での接客、
そしてルート営業の仕事にやりがい。
青森県のクラブに入団後は、サッカーの練習をしながらスポンサー企業の飲食店に勤務しました。社会人サッカーでは、こうしてスポンサー企業で働くケースが多いのだそうです。
「大学時代、飲食店で接客のアルバイトを4年間続け、その仕事に楽しさを感じていたので、迷わず飲食店を希望しました。このクラブには4年間、在籍しましたが1年目から3年目まではずっとホールスタッフ。午前中は練習で昼12時から午後9時まで勤務、という生活でした」
人と話すことが好き、そして得意という笠原さん。接客の仕事をするうち営業職にも興味を抱きます。そして3年目が終わるタイミングでクラブと相談し、やはりスポンサー企業であるお菓子メーカーの営業職へと〝転職〟。
「駅、道の駅、高速道路のサービスエリア、デパートなどにルート営業を行い、商品を提案する仕事でした。想像したとおり、とてもおもしろくて。信頼関係を築き、いわば〝自分を買ってもらう〟ことで成果を上げる、という感覚にやりがいを感じていました」
サッカーだけでは決してできなかった経験、大好きな仕事に出会えて、自信を持てたことは自分の大きな財産、と話します。
ASCに移籍しクラブの営業を志願。
スポンサーの獲得に奔走する日々。
青森県で4年間を過ごし、笠原さんは宮城県のクラブに移籍しますが、勤務先は同じお菓子メーカーの支店でした。笠原さんが新たに所属したクラブのスポンサーではなく、それどころか地域リーグ内のライバルでした。
「(宮城県でも)働かせてください、とお願いするのは勇気がいりましたし、あまりないパターンでした」
それでも、笠原さんが、販売先と人間関係を構築し、成果を上げてきたことが評価を生み、快諾してくれたのだそうです。宮城県のクラブには3年間在籍。その後、ASC北海道に移籍しましたが、当初は引退も考え、そのまま働き続けることも検討していたと打ち明けます。
「営業の仕事が好きでしたから。ただ、サッカーも続けたい。迷っているタイミングで、今のクラブの話が出ました」
仕事について笠原さんは、ASC北海道の営業職を希望します。メインとなる業務は、スポンサーの獲得。時には、いわゆる飛び込み営業も行って果敢にアプローチをしています。
「苫小牧の隣町、白老町の水産加工会社から協賛をいただきましたが、これはテレアポがきっかけ。うれしかったですね」
〝Jリーグを目指す地元のチーム〟と聞いて、応援してくれる企業も多いのだそうです。
自分たちの「夢」を買ってもらう仕事。
営業経験をチームの強化に活かしたい。
「今のASC北海道のロゴをユニフォームに入れても、正直、企業のアピールにはならないかもしれません。そうしたなかで、選手兼営業である僕らがJリーグを目指す想い、いわば夢を買ってもらうことが営業だと思っています」
個人としてプロになることは難しくても、チームがプロ化すれば、プロとして活躍できる。その意味で、自分も夢を捨てていないといえる、と笠原さんは語ります。強いチームでも、財政面や運営体制が伴わなければ上にいくことができないという現実を、青森、宮城のチームで実感。J1のチームでさえ、地元の企業やファンから支持を得るため、地域密着で地道な活動を行っている。営業経験を活かし、自分もチームの強化に貢献したいのだと力を込めます。
「ホームゲームの際のイベント企画なども考えますし、横断幕やのぼりの準備もやります」
ユニフォームが支給される、グラウンドが自由に使える。それは、お金をもらっているのと同じこと。だから、自分たちはすでにプロである。「サッカーを続けられるのは、当たり前じゃない。スポンサー獲得の難しさを実感し、本当にそう感じますし、だからこそこうしてサッカーができることに感謝しています」。一方、働いてサッカーをする環境だったからこそ身についた営業力は、サッカーをやめても一生の武器として残る——。とても興味深い世界を教えてもらいました。
シゴトのフカボリ
営業の一日
8:30
出社、メール等の確認
8:45
朝礼ミーティング、営業準備
10:00
スポンサーとの商談(午前中に2件ほど)
12:00
昼食・休憩
13:00
スポンサーとの商談
15:00
ホームゲームのイベント企画、広報資料の作成など
17:30
退社
19:00
練習
21:00
帰宅

シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

サッカー選手を夢見ながらも大学では教師にも憧れつつ、社会人サッカーという道に飛び込みました。それが私にとっての正解だと思っていますし、そうして自分の選択を正解にするという意識が大切だと今は感じます。

株式会社ASC北海道

Jリーグを目指すトップチーム「ASC北海道」をはじめ、サッカースクール、ユースチームの運営などスポーツによる地域貢献を目指しています。

住所
北海道苫小牧市表町1-3-4 大東ビル1F北2号室
URL
https://www.asc-hokkaido.co.jp

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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